2014年02月26日

ボランティアから知り合いへ

被災地NGO恊働センターです。

2013年の年末に当センターが事務局を担っているKOBE足湯隊の学生さんと共に能登半島を尋ねました。7年目を迎えた被災地、能登をレポートしていきたいと思います。
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「ボランティアから知り合いへ」 

  穴水町の復興住宅は「やすらぎマンション」という集合住宅だ。18世帯分の部屋があり、復興住宅として現在入居されているのは11世 帯ほどだそうだ。仮設住宅から復興住宅に移られたすぐのころは、鉄の扉でぱしゃんと閉められて、なかなか皆さんの顔が見えないという声がよく聞かれてい た。仮設住宅にいるときは、「みなさんどうですか?」という声かけも出来ていたが、復興住宅では声がなかなか届かない状態になってしまった。

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▲やすらぎマンションの外観

 穴水町のボランティア連絡協議会では、「あした塾」という活動をしているTさんが毎月1回の訪問活動を行っている。最後の一人まで見守っていこう、を合言葉に「あした塾だより」を届ける活動をしている。
  Tさんが5年間活動を継続する中で、だんだんと顔が見える関係になっていき心を許して話せる関係になっていったという。仮設住宅から復興住宅へ移って2年 が経った頃に、「ようやく落ち着いた」と話される方もいたそうだ。このお正月に年賀状を出させていただいたのだが、そのお返事にも「ようやく落ち着きまし た」と書かれていた。
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▲やすらぎマンションの看板

 仮設住宅では、ストレスは様々あるけれども周りの人の顔が見えるからホッとする部分や元気が出る部分はあるが、復 興住宅では本当に付き合いがなくなってしまう。そういった孤立感が、2年3年と毎月顔を見せることで和らいでいき、気持ちが落ち着いてきたのではないだろ うか。それは、被災者とボランティアという関係を超えて、知り合いの関係になっていったからだとTさんはおっしゃっていた。

穴水の仮設集会所(能登レポート7).jpg
▲穴水の仮設集会所の様子

  被災者とボランティアという関係から、知り合いの関係へと変わっていく。それは、人とのつながりが人を支えているということに他ならないだろう。復興住宅 では、訪問活動以外では、たまのイベントでしかつながりが出来ないという。遠いところから想いを馳せる足湯隊として、どのような「つながり」が作れるの か、これからしっかりと考えていきたいと思っている。(頼政良太)

※3月21日(金・祝)13:30~能登半島派遣報告会を開催致します。
  詳細はコチラへ→http://ngokyodo-noto.seesaa.net/article/389838736.html

※ブログもぜひご覧ください!(http://ngokyodo-noto.seesaa.net/
KOBE足湯隊は被災地に足湯を届け、人と人とをつなげる・
つながる活動をしています。KOBE足湯隊の活動にご協力をよろしくお願いします。
〇郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
  *連絡欄に「足湯隊」と明記下さい
〇ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター
posted by 能登 at 14:09| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

報告会「能登半島地震から7年を迎えて ~能登はやさしや土までも~」開催

「能登半島地震から7年を迎えて~能登はやさしや土までも~」

2014年3月25日で能登半島地震発災から8年目を迎えようとしています。能登の被災地の現状をとりあげ、地震から時間が経った被災地と、ボランティアの関わりについて考える会を開きます。一緒に参加してみませんか?

○タイムスケジュール
13時~ 受付
13時半 ~ 昨年の能登派遣の報告
休憩、アイスブレーク
14時半~ グループワーク
「地震から8年目を迎える能登とどのように関わっていくべきか?」

この会は能登中心の話にはなりますが、問題点、課題等は色々な被災地に通ずるところがあるはずです。ぜひご参加下さい。

日時:3月21日(金・祝)13時半~16時半
参加費:無料
会場:六甲道勤労センター5階 会議室E
(JR六甲道改札出て南すぐ、メイン六甲内)

参加する方はKOBE足湯隊代表大坪(yuru.kyk1011★gmail.com )までご連絡下さい!
※★を@に変えて送信ください。
posted by 能登 at 13:34| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2014年02月14日

つながりが人を支える

被災地NGO恊働センターです。

2013年の年末に当センターが事務局を担っているKOBE足湯隊の学生さんと共に能登半島を尋ねました。7年目を迎えた被災地、能登をレポートしていきたいと思います。
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「つながりが人を支える」

 能登半島にある小さな町・穴水町。人口はおよそ9,000人の小さな町である。高齢化率は41%と非常に高く、日本の地方都市が同じように抱えている過疎化の問題に悩まされている町だ。能登半島地震によって全壊家屋79棟、半壊家屋100棟、一部損壊家屋2,318棟という大きな被害を受けた。
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▲当時のホットちゃんの外観

 穴水町では地震後、商店街を活気づけるため「ホットちゃん」という定食屋がオープンした。仮設住宅に住んでいた女性3名が、過疎化や地震で打撃を受けた商店街を活性化したい、との想いから開かれたお店だ。「ホットちゃん」という名前は仮設の人たちがタオルで作っている子供服を型どったものについた名前で、「”まけないぞう”も新潟の山古志から頂き、神戸の人に教わったんだけど、ちょっと難しいからベビー服にした」ということだそうだ。現在は健康上の理由で店を閉められたが、穴水の町に活気をもたらした。
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▲ホットちゃんのメニュー。横にかかっている小さな服も「ホットちゃん」

 そのホットちゃんを開いていた女性が、東日本大震災の被災地である七ヶ浜町へ支援に行かれたそうだ。その時にホットちゃんの話をされたそうだが、熱心に聞いていたのが七ヶ浜町の仮設商店街でラーメン店を開いた方。その方は、「ホットちゃんの話を聞いて自分でも店を出せるんじゃないかと思った」とおっしゃっていたそうだ。被災地から被災地へ想いがつながった瞬間だと思う。
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▲名物のもずくうどん。高校生とのコラボで地域を活性化した。

 穴水町の方々は、地震後時間が経つにつれて、被災者とボランティアという関係からあなたとわたしという関係になってきたとおっしゃっていた。被災地から被災地へのつながり、ボランティアとのつながり、様々なつながりが被災地の人々を支えている。能登で出会ったほとんどの方がおっしゃった、「ただ訪れてくれるだけでいい」という言葉にそれが集約されているのだろう。(頼政良太)
posted by 能登 at 14:39| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

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